所属機関に義務付けられている年に1度の定期報告書について

特定技能外国人を受け入れている企業・事業主にとって、毎年必ず確認しておきたいのが、いわゆる「定期報告書」です。

正式には「特定技能外国人の受入れ・活動・支援実施状況に係る届出」であり、現在は年に1回、対象年度の翌年度4月1日から5月31日までに提出する仕組みへ変更されています。

四半期ごとの届出が続いていた時期を知っている担当者ほど、最新ルールとの違いで迷いやすいため、まずは現在の制度を整理して把握しておくことが大切です。

この記事では、所属機関に義務付けられている年1回の定期届出について、基本的な考え方から提出時期、必要書類、そして企業の状況によって分かれるA「一定の基準を満たさない会社」とB「一定の基準を満たす会社」の違いまで、実務で迷いやすいポイントを含めてわかりやすく解説します。

特定技能1号と特定技能2号のどちらを受け入れている場合にも関係する内容ですので、採用担当者や総務担当者の方はぜひ全体像を押さえておきましょう。

定期報告書の基本をまず押さえる

特定技能の定期報告書は、単なる年1回の事務作業ではありません。所属機関が外国人材をどのように受け入れ、どう就労してもらい、必要な支援を適切に行っているかを入管に示す重要な届出です。

ここではまず、この届出の正式な位置付け、制度が年1回になった背景、そして特定技能1号・2号のどちらに関係するのかを整理します。

正式名称は「受入れ・活動・支援実施状況に係る届出」

一般には「定期報告書」と呼ばれることが多いものの、正式には「受入れ・活動・支援実施状況に係る届出書(参考様式第3-6号)」を中心とする定期届出です。

この届出では、所属機関が受け入れた特定技能外国人の人数、活動実績、労働条件、支援実施状況など、在留管理上必要な事項をまとめて報告します。

登録支援機関へ支援を委託している場合でも、届出の主体はあくまで所属機関であり、登録支援機関は所属機関を経由して情報提供を行う立場です。

この点を誤解していると、「支援を登録支援機関に任せているから、会社側では年1回の届出は不要だろう」と考えてしまいがちです。しかし、実際にはそうではありません。登録支援機関へ支援の全部を委託しているケースでも、所属機関が受入れ・活動状況を作成し、登録支援機関の支援実施状況を取りまとめたうえで提出する必要があります。複数の登録支援機関へ委託している場合は、それぞれの実施状況をまとめる必要があるため、むしろ整理すべき情報は増えることがあります。

四半期届出から年1回届出へ変わった理由

2025年の制度見直しにより、特定技能制度における定期届出のルールは大きく変わりました。

出入国在留管理庁は、特定技能所属機関による定期届出について、届出頻度を四半期ごとから1年に1回へ変更したことを案内しています。

旧ルールでは四半期ごとの届出が必要でしたが、2025年1月から3月を対象とする届出が最後となり、その後は新しいルールに移行しました。次回の定期届出は2026年4月以降となり、以後は毎年1回の提出が必要です。

年1回になったことで、実務負担はある程度軽くなったと感じる企業もあるかもしれません。ただし、提出頻度が減った分だけ、1回の届出に盛り込む情報量や、添付書類の整理の重要性は増しています。

特に「AかBか」で必要書類が変わる点や、1号から2号へ移行した人の扱いなどは、年に一度しか触れないからこそ忘れやすく、不備の原因になりやすいポイントです。

特定技能1号だけでなく2号にも適用される

この定期届出は、特定技能1号採用企業だけでなく、特定技能2号採用企業にも適用されます。たとえば、受け入れている全員が特定技能2号へ移行し、特定技能1号の受入れがなくなっていたとしても、定期届出自体は必要です。

ここを見落として「1号がいないから届出不要」と判断すると、届出漏れにつながるおそれがあります。

もっとも、特定技能2号については1号のような支援義務がありません。そのため、2号しか受け入れていない場合は、支援実施状況に係る記載は不要となります。

つまり、2号企業にとって必要なのは「届出そのものを出すこと」であり、「1号向け支援の記載まで必ず必要」というわけではありません。この違いは、書類作成の手間や添付資料の判断にも関わるため、最初に押さえておくと実務がかなり整理しやすくなります。

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いつ、どの会社が提出しなければならないのか

定期届出で最も基本になるのが、「いつの分を、いつまでに、どんな会社が出すのか」という点です。

提出期間は毎年固定ですが、対象期間の考え方や、提出が必要になるケース・不要になるケースをきちんと分けて理解していないと、年度の切れ目で混乱しやすくなります。ここでは、提出時期と対象企業を順に確認します。

提出期間は翌年度の4月1日から5月31日まで

定期届出の提出期間は、届出対象年度の翌年度4月1日から5月31日までです。

たとえば、2025年4月1日から2026年3月31日までの受入れ状況を報告する場合、提出する時期は2026年4月1日から2026年5月31日までとなります。これは作成要領でも明確に示されており、現在の年1回届出の最も基本的なルールです。

ここで注意したいのは、定期届出の「対象期間」は、提出時点から逆算するのではなく、あくまで前年4月1日から当年3月31日までという年度単位で考えることです。

たとえば提出日が5月1日であっても、その年の4月1日以降に新たに特定技能の許可を受けた人は、当該年度の届出対象には含めません。年度の区切りと在留資格の許可日をきちんと照合しながら人数を数えることが大切です。

1日でも受入れ実績があれば提出対象になる

提出対象になるのは、対象期間中に1日でも特定技能外国人の受入れがあった所属機関です。

ここでいう「受入れがあった」とは、雇用契約の締結日だけを見るのではなく、原則として「特定技能」の在留資格で上陸許可を受けた日、または在留資格変更許可を受けた日を基準に判断します。

したがって、3月31日に受入れを開始したケースでも、その年度の定期届出は必要です。

また、対象期間の途中で新たに受け入れた人や、途中で退職して受入れが終了した人がいる場合でも、対象期間内に在籍していた事実があれば人数として計上します。

同一人物について、一度雇用契約を終了し、同一年度内に再び雇用した場合でも1人として数えることになります。年度の途中で人の出入りがあった会社ほど、名簿や在留カード情報、許可日を整理したうえで届出を作ることが重要になります。

提出不要になるケースもある

一方で、すべての所属機関に無条件で提出義務があるわけではありません。作成要領では、対象期間中に特定技能外国人の受入れを行っていない場合や、所属機関が倒産・廃業していて届出書の作成・提出ができない場合は、提出不要とされています。

たとえば、当年4月1日から初めて特定技能外国人の受入れを開始した場合、その年5月31日までの定期届出は不要で、翌年4月1日から5月31日までに当年度分を提出することになります。

ただし、実際の現場では「今年はまだ受入れ開始直後だから不要だろう」「働いた日数が少ないから対象外だろう」といった思い込みが起こりやすいものです。提出不要かどうかは、感覚ではなく、対象期間中に特定技能としての在留実績があったかという事実で判断しなければなりません。迷ったときは、年度ごとの在留資格許可日を確認し、作成要領に立ち返って判断するのが安全です。

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定期届出で必要になる基本書類

年1回の定期届出では、本体となる届出書だけを出せば終わりというわけではありません。受入れ状況や支援状況、署名欄、報酬の支払方法などに応じて、セットで必要になる書類があります。

まずはA・Bの区分に関係なく、土台として押さえておきたい基本書類を確認しましょう。

まず必要なのは参考様式第3-6号と別紙1

定期届出の中心になるのが、受入れ・活動・支援実施状況に係る届出書(参考様式第3-6号)です。これがいわゆる「本体」にあたる書類で、所属機関の基本情報、受入人数、労働条件等、支援の実施状況などを整理して記載します。

年1回の届出というとこの書類だけを思い浮かべる方も多いのですが、実務上はこれだけでは足りません。

本体とあわせて必要なのが、特定技能外国人の受入れ・活動・支援実施状況(参考様式第3-6号別紙1)です。作成要領でも、本件定期届出については第3-6号だけでなく、別紙1の提出も必要だと明記されています。

別紙1は、受け入れている特定技能外国人ごとの状況を整理する書類で、1号特定技能外国人支援計画を登録支援機関に全部委託している場合には、登録支援機関と情報共有しながら作成する必要があります。

支援の全部委託がある場合は別紙2も必要

登録支援機関へ支援の全部を委託している場合には、署名欄(参考様式第3-6号別紙2)の添付も必要になります。

特に、複数の登録支援機関へ全部委託しているケースでは、「本届出書作成者(登録支援機関)」欄に「別紙のとおり」と記載し、すべての委託先から署名を受けた別紙2を添付しなければなりません。

電子届出の場合も、委託先の登録支援機関の署名を受けた別紙2をスキャンデータで添付する運用です。

この点は、支援を外部委託している企業が見落としやすいポイントです。届出の主体は所属機関である一方、支援の実施状況には登録支援機関の情報も関わるため、署名欄の扱いがやや複雑になります。

特に年度途中で委託先を変えた会社や、複数機関に分けて委託している会社では、提出前の確認が欠かせません。

報酬の支払い方によって追加書類が増えることがある

報酬を預貯金口座への振込以外の方法で支払っている場合には、報酬支払証明書(参考様式第5-7号)の提出が必要になります。

別紙1の「報酬の支払方法」欄で「それ以外の方法」にチェックを入れている場合は、この証明書が必要になるため、給与の支払方法と届出書の記載内容が一致しているかを必ず確認しておきましょう。

また、届出内容によっては、地方出入国在留管理局から追加書類の提出を求められる場合もあります。年1回の届出になったことで書類の構成は整理されましたが、だからといって一律に「これだけ出せば必ず足りる」とは限りません。

特にA・Bの区分や自社支援の有無によって必要書類は変わるため、毎年最新の提出資料一覧表や様式一覧を確認しながら準備することが大切です。

【全ての所属機関に共通して提出する書類一覧】

No.書類名様式必要になるケース
①-1受入れ・活動・支援実施状況に係る届出書参考様式第3-6号全所属機関で必要
①-2特定技能外国人の受入れ・活動・支援実施状況参考様式第3-6号(別紙1)全所属機関で必要
①-3受入れ・活動・支援実施状況に係る届出書(署名欄)参考様式第3-6号(別紙2)登録支援機関に支援を全部委託している場合
①-4報酬支払証明書参考様式第5-7号報酬を預貯金口座振込以外で支払っている場合
①-5理由書任意様式期限後提出、添付不足、特記事項の説明が必要な場合

A:一定の基準を満たさない会社の提出書類

定期届出の実務で最も迷いやすいのが、所属機関がAとBのどちらに当たるのかという点です。Aは、「一定の基準」を満たさない会社に求められる書類群で、Bに比べて提出資料が多くなります。

ここでは、Aに該当する会社がどのような資料を求められるのかを整理します。

誓約書・概要書・登記事項証明書が基本になる

Aに該当する場合、まず必要になるのが、誓約書(参考様式第5-17号)と特定技能所属機関概要書(参考様式第1-11-1号)です。

さらに法人の場合は登記事項証明書、法人・個人事業主を問わず業務執行に関与する役員または個人事業主の住民票の写しなど、所属機関そのものの実体や運営主体を確認する書類が求められます。

法人の場合には、特定技能所属機関の役員に関する誓約書(参考様式第1-23号)も必要です。こうした書類は、会社が誰によって運営されているのか、受入れ主体として適格かどうかを確認するためのものです。

特定技能の定期届出は、外国人本人に関する報告だけではなく、所属機関そのものの適正性を毎年チェックする意味合いも持っています。そのため、Aに該当する会社では、会社情報そのものを裏付ける資料の整理が不可欠です。

自社支援の会社では追加資料が必要になる

Aの提出書類の中で見落としやすいのが、自社支援の場合のみ必要になる資料です。作成要領では、中長期在留者の受入れ実績等に関する資料が自社支援の場合に必要とされています。

つまり、登録支援機関へ全部委託している場合よりも、自社で支援を行っている会社のほうが、支援体制や実績を裏付けるための資料が増えることがあります。

自社支援だから書類が少なく済むと思われがちですが、実際にはその逆です。外部委託なら登録支援機関の関与が明確になりますが、自社支援では会社自身が支援体制を整えていることを示さなければならないため、説明責任はより重くなります。

生活相談や受入れ実績を記録した資料が必要になる場面もあるため、日頃から支援記録を整理しておくことが重要です。

保険料・納税関係の資料まで求められる

Aに該当する会社では、会社の運営が適正かどうかを確認するために、労働保険料の納付に係る資料、社会保険料の納付に係る資料、納税証明書(その3)、直近1年度分の法人住民税または個人住民税の納付に係る資料なども必要になります。

つまり、Aの会社は「外国人受入れの書類だけ」ではなく、保険料や税金を適正に納めていることを示す資料まで一式そろえなければなりません。

これは、特定技能制度が単なる人手確保策ではなく、適正な雇用管理を前提とした制度だからです。未納や不備がある会社に外国人材の受入れを任せることは制度趣旨に反するため、Aの会社には広めの資料提出が求められています。

実務上は、総務・経理・社会保険担当の情報を早めに集約し、税務資料と保険資料を並行して準備することが、期限内提出の近道になります。

【A:「一定の基準」を満たさない会社で必要な書類一覧】

No.書類名様式必要になるケース
A-1基準適合性に関する誓約書参考様式第5-17号A区分で必要
A-2特定技能所属機関概要書参考様式第1-11-1号A区分で必要
A-3受け入れた中長期在留者リスト参考様式第1-11-2号自社支援等で該当する場合
A-4生活相談業務を行った中長期在留者リスト参考様式第1-11-3号自社支援等で該当する場合
A-5中長期在留者の受入れ実績等に関する資料任意様式自社支援等で該当する場合
A-6登記事項証明書-法人の場合
A-7業務執行に関与する役員又は個人事業主の住民票の写し-該当者がいる場合
A-8特定技能所属機関の役員に関する誓約書参考様式第1-23号法人で、受入れ業務執行に関与しない役員がいる場合など
A-9労働保険関係・増加概算・確定保険料申告書並びに領収済通知書(口座振替結果通知ハガキ)の写し-労働保険事務組合に事務委託していない場合
A-10労働保険事務組合が発行した労働保険料等納入通知書の写し、及び領収書に対応する領収証書(口座振替結果通知ハガキ)の写し-労働保険事務組合に事務委託している場合
A-11社会保険料納入状況回答票、又は健康保険・厚生年金保険料領収証書の写し-健康保険・厚生年金保険の適用事業所の場合
A-12個人事業主のマイナポータルからダウンロードした医療保険の資格情報等の写し、又は個人事業主の資格確認書の写し-個人事業主で該当する場合
A-13個人事業主の国民健康保険(税)納付証明書-健康保険・厚生年金保険の適用事業所でない場合に該当する個人事業主
A-14個人事業主の被保険者記録照会(納付Ⅱ)又は個人事業主の国民年金保険料納付状況確認(写し)-個人事業主で該当する場合
A-15個人事業主の被保険者記録照会回答票-個人事業主で該当する場合
A-16納税証明書(その3)-A区分で必要
A-17法人住民税の市町村発行の納税証明書-法人の場合

B:一定の基準を満たす会社の提出書類

Bは、「一定の基準」を満たす会社向けの提出パターンです。Aに比べて資料が簡略化されるため、実務上は「Bに当たるかどうか」が大きな分かれ目になります。

ただし、Bだから書類が一切不要になるわけではありません。ここでは、Bの考え方と必要書類のイメージを整理します。

「一定の基準」とは何か

作成要領では、次の事柄が前提とされています。

「一定の基準」を満たす機関として、過去3年間に指導勧告書の交付または改善命令処分を受けていないこと、在留諸申請をオンライン申請、各種届出を電子届出で行うこと、そして一定の実績があり、適正な受入れを行うことが見込まれる機関であること等です。

そのうえで、上場企業、保険業を営む相互会社、イノベーション創出企業、一定の条件を満たす企業等、一定規模以上の源泉徴収実績がある団体・個人、継続受入れ実績がある法人などの類型に当てはまるかが見られます。

つまりBとは、「社会的信用や受入実績が一定程度確認でき、電子手続を含めた適正運用が見込まれる企業」を想定した区分です。

ここで重要なのは、B判定は単に会社規模だけで決まるわけではなく、過去の行政処分歴、電子届出の実施状況、受入実績など複数の要素を前提にしている点です。自社が有名企業であっても、必要条件を満たしていなければBに当たらない可能性があります。

Bで提出する主な書類

Bに該当する場合には、誓約書(参考様式第5-16号)、特定技能所属機関概要書(参考様式第1-11-1号)、書類省略に当たっての誓約書(参考様式第1-29号)などを提出します。

さらに、自社が「一定の基準」に当てはまることを示す資料として、上場を証明する資料、イノベーション創出企業であることを示す資料、一定条件を満たす企業等であることを示す資料、あるいは前年分の法定調書合計表の写しなどが求められます。

ここで大切なのは、Bは「提出ゼロ」ではなく、提出の考え方がAと異なるだけということです。

Bの会社は、Aで求められる幅広い適格性資料を一律に出す代わりに、「自社が一定の基準を満たしている」と証明する資料を出すことで、一部資料の提出を省略できる仕組みになっています。

したがって、Bに当たる会社でも、該当性を示す証拠資料が不十分なら、かえって確認に時間がかかる可能性があります。

省略できるが、求められたら提出は必要

作成要領では、一定の基準を満たすことがわかる書類を提出することで、特定技能所属機関に関する書類の提出を省略することが可能とされています。ただし、これは完全な免除ではありません。

地方出入国在留管理局から提出を求められた場合は提出が必要であることも、あわせて明記されています。

そのため、Bの会社であっても、Aで求められる書類を「もう不要だ」と完全に切り離してしまうのは危険です。実務上は、提出を省略できる可能性が高くても、登記事項証明書や保険・納税資料の所在をすぐ確認できる状態にしておくほうが安全です。

特に初回の定期届出や、組織変更・役員変更があった年度は、追加確認が入る可能性も考えて準備しておくと安心です。

【B:「一定の基準」を満たす会社で必要な書類一覧】

No.書類名様式必要になるケース
B-1一定の事業規模及び基準適合性に関する誓約書参考様式第5-16号B区分で必要
B-2四季報の写し又は日本の証券取引所に上場していることを証明する文書の写し-上場企業又は保険業を営む相互会社の場合
B-3高度専門職省令第1条第1項各号の表の特別加算の項の中欄イ又はロの対象企業(イノベーション創出企業)であることを証明する文書-イノベーション創出企業の場合
B-4一定の条件を満たす企業等であることを証明する文書-一定の条件を満たす企業等の場合
B-5前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表の写し-前年分の法定調書合計表の源泉徴収税額が1,000万円以上の団体・個人の場合
B-6特定技能所属機関概要書参考様式第1-11-1号届出時点で3年間の継続受入実績があり、過去3年間に債務超過となっていない法人の場合
B-7書類省略に当たっての誓約書参考様式第1-29号B区分で必要

※定期届出の提出書類は、まず全ての所属機関に共通する書類があり、そのうえで所属機関が「一定の基準」を満たすかどうかによって追加書類が変わります。一定の基準を満たさない会社はAの書類、一定の基準を満たす会社はBの書類を、共通書類に加えて準備する形になります。なお、A・Bともに、法人か個人事業主か、自社支援か全部委託か、労働保険・社会保険の加入状況などによって必要書類がさらに分かれるため、提出前に該当要件を確認することが大切です。

実務で迷いやすいポイントと注意点

定期届出のルール自体は整理されていても、実際の運用では迷いやすい場面が多くあります。特に、1号から2号への移行、登録支援機関の変更、複数事業所での受入れ、電子届出と郵送提出の違いなどは、担当者が誤りやすい論点です。

最後に、実務上の注意点をまとめて確認しておきましょう。

1号から2号へ移行した人の数え方に注意する

対象期間中に特定技能1号から特定技能2号へ変更許可を受けた人がいる場合、人数の計上は2号として行い、1号人数には含めません。

ただし、届出対象期間内に1号として活動していた期間がある以上、その期間の支援実施状況については別紙1で報告が必要になるケースがあります。

これは非常に間違いやすいポイントで、人数の計上と支援報告の考え方が一致しないことに戸惑う担当者も少なくありません。

また、労働条件等の欄も、2号へ変更した月の扱いなど細かなルールがあります。

人数だけ2号に寄せて、支援欄や労働条件欄の書き方を1号のままにしてしまうと整合性が崩れるため、在留資格の変更時期を基準に、どの欄に何を記載するのかを丁寧に確認する必要があります。

年1回の届出だからこそ、過去1年の在留資格変遷を一覧で整理してから作成に入るのがおすすめです。

複数事業所・途中での委託先変更も本社で取りまとめる

複数の事業所で特定技能外国人を受け入れている場合でも、届出は事業所ごとではなく、所属機関である本社がまとめて1つの届出書として提出します。

支店や工場単位で別々に出すのではなく、あくまで本社が全体を統括して提出するというのが原則です。これは、法人名や所在地の記載方法とも関係しており、支店名ではなく法人番号が指定された法人本体の情報を書く必要があります。

さらに、届出対象期間中に登録支援機関を変更した場合や、途中で自社支援に切り替えた場合も、その期間ごとの支援実施状況を所属機関が取りまとめて提出しなければなりません。

「今の委託先の分だけ出せばよい」というわけではなく、年度全体を通した履歴として整理する必要があります。こうした情報を後から集めようとすると非常に大変なので、支援委託契約の変更があった時点で記録を残しておくことが重要です。

提出前は様式とチェックポイントを必ず見直す

年1回の定期届出は、提出頻度が少ないぶん、前年度のやり方をそのまま流用してミスが起きやすい手続です。

出入国在留管理庁の様式一覧では、令和8年4月1日以降に提出する際に使用する新様式が示されているため、前年の様式をそのまま使わないよう注意が必要です。

また、作成要領には、人数の計上方法、支援の全部委託の選択、別紙2の添付、電子届出時のアカウントの考え方など、確認すべき点が具体的に整理されています。

提出前には、「自社はAかBか」「1号から2号に変わった人はいるか」「支援の全部委託があるか」「報酬の支払方法は口座振込か」「最新様式を使っているか」を最低限チェックしておきましょう。

年に一度だからこそ、社内で定期届出のチェック表を作り、総務・人事・経理・現場責任者・登録支援機関の間で役割分担して準備する体制をつくっておくと、毎年の負担を大きく減らせます。

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まとめ

ここまで見てきたように、所属機関に義務付けられている年1度の定期報告書は、単なる形式的な提出ではなく、特定技能外国人の受入れと支援を適正に行っていることを示す重要な手続です。

現在は四半期届出ではなく、対象年度の翌年度4月1日から5月31日までに行う年1回の定期届出へ変わっており、特定技能1号採用企業だけでなく、特定技能2号採用企業にも適用されます。

特に大切なのは、自社がA「一定の基準を満たさない会社」なのか、B「一定の基準を満たす会社」なのかを早めに見極めることです。

Aなら会社情報・保険料・納税資料まで幅広く準備する必要があり、Bでも該当性を示す資料や誓約書が必要です。制度を正しく理解し、必要書類を漏れなく整え、最新様式で期限内に提出することが、今後の安定した特定技能人材受入れにつながります。

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